〜 ライヴでは折に触れて詩を朗読しています 〜 |
まなざし〜山本美香さんに捧ぐ〜 |
君は目を開けたまま死んでいて |
ここにいること |
ただちに健康には影響がないくらいに |
叫ぶ |
電子レンジに生きたまま猫を入れてチンするのと |
水の中で呼吸するにはたぶん<コツ>がいる |
水の中で呼吸するにはたぶん<コツ>がいる |
短歌十首 2007年 夏 |
地下道に馬鹿が描きしぬばたまのスプレーの黒裂きてゆきたし |
片想い |
コンクリートの壁に詩を書き殴り |
二塁打 |
二塁打なんていつだって打てると思ってた |
青空の罠 |
街角のポルノ映画のポスターの中に両手両足を置き忘れて身動きもとれず |
苺狩りのうた |
僕たちが苺狩りをしているうちに |
あの月までもう一歩 |
壁一面を蜂蜜がゆっくりと垂れ落ちてゆく |
まぼろしの葬列 |
無数の釘が打ち付けられた魂がそこら中に転がっている |
中央線<グヮテマラ行き> |
僕は今 |
君恋うるうた |
街灯立ち並ぶ商店街のずうっと向こうに |
オホーツクへ その5 |
電車が駅に着く度に |
最前線にて |
僕たちは最前線にいる |
みなしごのうた |
壁をじっと見つめ続けて |
オホーツクへ その2 |
複雑なものなんて何ひとつなかった |
最後のデート |
手紙に綴られた言葉は石つぶてで出来ていて |