ちょっとレベルが違う存在というのが、たまに出現する。
これだけ連日のように48グループの話を書きながら、今でも自分はアイドルヲタクではないと思っているのは、アイドル全般に興味があるのでもなく、48グループ全体を詳細に見ているのでもなく、ただ自分の心を捉えた存在がそこにいただけだから。
僕が幼い頃からアイドル全盛期で、山口百恵、桜田淳子、森昌子からキャンディーズやピンクレディーまで。
そして、時代を画するように松田聖子や中森明菜から小泉今日子や森高千里等、時代をはっきりと彩ったアイドルがいた。
僕は彼女たちにほぼ興味がなかったし、中高生時代の僕のアイドルはアントニオ猪木と岡林信康だった。
ただ、好き嫌いは別にして、衝撃的で圧倒的存在だと感じたのは、薬師丸ひろ子。
彼女は女優としてデビューし、すぐにうたも出すようになるのだが、その存在感は独特だった。
透明感と呼ぶには、その湖はどれだけ深いのか分からないし、その湖の底から異質な光を放つような存在だった。
決して特別な美人ではなかったけれど、凄まじい引力を持っているのは分かった。
先日、全く推しメンも違うし、関わるスタンスも違うある方と48グループについて長時間話している中で、共通して「凄い」と名前が挙がったアイドルがいる。
それは、48グループについて語っている二人にしては、余りにも意外な名前だった。
彼女は、喩えるならデビュー当時の薬師丸ひろ子の衝撃に似ていると僕は思っている(薬師丸ひろ子に似ているのではなく、その衝撃度が似ているという意味)。
その方は<毒>という言葉を使って彼女を表現していたけれど、僕は彼女の存在そのものが<挑発的>だと感じた。
それほど詳しくは知らないけれど、プロモーションビデオ1本観ただけで、或いは、雑誌のグラビア写真1枚見ただけで、他のアイドルと圧倒的に違う存在感を持っているのが伝わって来る稀有な存在。
欅坂46のセンター・平手友梨奈。
僕は乃木坂46については全く興味がない。
知らない訳ではなく、メンバーを見ても何も感じないということ。
だから、同じコンセプトで姉妹グループが出来ると聞いても全く関心がなかった。
ところが、たまたま欅坂46のデビュー曲「サイレントマジョリティー」のプロモーションビデオを観て、「これはヤバイ」と一瞬で思った。
センターというよりも、ソロ+バックダンサーと言った方が正解ではないかとさえ思った。
僕が彼女を推すことはない。
それは、薬師丸ひろ子同様に僕のタイプではないから。
でも、凄さは分かる。
今48グループでそれぞれセンターを務めているメンバーや、かつての前田敦子や大島優子などと比べても、ちょっとレベルが違うと僕は思う。
彼女が今後どうなっていくかは全く分からない。
いつまでこの存在感を持ち続けられるのかも分からない。
ただ、はっきりと言えることは、今彼女が放っている光は、尋常ではないということ。
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